家族が亡くなった後に始まる相続の順序とは?
家族が亡くなるという事態は誰にでも訪れる可能性があります。そして、その後に必ず向き合うのが「相続」です。
テレビドラマで遺産争いのシーンを見たことがある方もいるでしょう。しかし実際に身近で起こると、想像以上に手間と時間がかかるものです。そこで今回は、家族が亡くなった後から相続が完了するまでの流れをわかりやすく解説します。
相続が始まるまでの準備
1. 死亡届の提出
まず、家族が亡くなった場合、死亡診断書を添えて市町村役場に死亡届を提出します。これを死亡を知った日から7日以内に行いましょう。この手続きで火葬許可証を受け取り、その後の火葬に進むことができます。
2. 通夜・葬儀・法要の準備
葬儀にかかる費用の領収書はしっかりと保管しておきましょう。なぜなら、被相続人が国民健康保険に加入していた場合、市町村から葬祭費用の一部が支給される可能性があるからです。
3. 公的機関への届け出
次に、健康保険証の返却や年金受給停止手続き、世帯主の変更、生命保険の請求などを行います。これらは早めに着手するのがおすすめです。
4. 四十九日法要
四十九日法要は故人を供養する大切な儀式です。この時期に遺骨をお墓に納める納骨や納骨式も行われることが一般的です。
相続が始まるタイミング
相続は、被相続人(亡くなった方)が亡くなった瞬間に開始されます。ただし、実際の手続きにはいくつかのステップが必要です。
5. 相続人の確認
被相続人とその相続人の戸籍謄本を取り寄せ、出生から死亡までの戸籍をそろえます。この手続きで相続人全員を確定させることが重要です。隠れた相続人がいないかを確認するためにも慎重に行いましょう。
6. 遺言書の有無を確認
遺言書が存在する場合は、その内容が法定相続分よりも優先されます。ただし、遺言書があっても無効になるケースがあるため、形式の正確さをチェックすることが大切です。もし遺言書が見つからなかった場合でも、相続人全員で話し合いを行うことで分配方法を決めることが可能です。
相続財産の調査と分配
7. 財産の調査
被相続人の財産を調べ、すべての資産と負債をリスト化します。プラスの財産だけでなく、マイナスの財産(借金など)も確認しましょう。相続を承認するか放棄するかを決定するのは相続開始後3か月以内です。時間が限られているため、迅速かつ正確に進める必要があります。
8. 分割協議の実施
相続人全員で話し合いを行い、財産の分配方法を決定します。この協議が成立したら、「遺産分割協議書」を作成し、全員が署名・押印することで正式に完了します。
まとめ:相続の流れをスムーズにするには
家族が亡くなった際の相続手続きのポイント
- 死亡届や葬儀関連の手続きを迅速に行うこと。
- 遺言書や相続人の確認を確実に行うこと。
- 財産調査はプラス・マイナスの両面から慎重に進めること。
相続の流れは複雑ですが、あらかじめ手順を把握しておけばスムーズに進められます。特に、遺言書の作成や家族間での話し合いを日頃から行っておくことで、トラブルを未然に防ぐことが可能です。
この記事を読んで、相続の流れや必要な準備について理解が深まったでしょうか。専門家への相談も視野に入れ、万全な対策を整えてみてください!