みなさんは「機長症候群」って聞いた事ってありますか。
簡単に言うと…
「専門家が言うから正しいでしょ」
と思ってしまう事です。
飛行機事故でも「機長が言うなら大丈夫でしょう」という言葉を信じて乗ったものの
悲惨な事故にあってしまった。
専門家(権威者)が言うから間違いなし。
と思った事が…最悪な結果を招いてしまった事などで「機長症候群」と言われる所以になったそうです。
もしそこで副機長などが気づいた事を、機長に注意をしていれば…
こんな大惨事を招くことはなかったかもしれません。
しかしわたしたちもそうですが、日頃からテレビやネットなどでそれっぽい専門家が言うと
「フムフム…そうなんだ~」
など思いがちになってしましますよね。
特に日本人はこの「権威」に弱いと言います。
「権威」とは社会的に影響力のある人の事を言います。
例えば…先程の話で言えば飛行機のパイロットの機長や、医者、弁護士、学校の先生、などの事を言います。
わたし達はその社会的に影響力のある人を見ると、直ぐに信じてしまう事ってあったりしませんか?
これは専門家が言うなら間違いない…と
でもたまに、専門家が言っていたけど…
エ⁉違っていた…なんてこともたまにあったりします。
やはり人間ですので間違いもあるでしょう。
しかしこの「権威」を使って人をだましている人もいたりしますし、
「権威」を使ってビジネスを上手く活用している人もいるのも事実です。
今回はこの「権威」について少し探っていきたいと思います。
- 「権威」のシンボルはどういうものか?
- 「権威」にだまされないための対策は?
では早速見ていきましょう。
注意事項① 権威のシンボル「肩書」…に注意
早速きました。
「権威のシンボル肩書」です。
わたしも名刺交換を良くしますが、はやり名刺の肩書などを絶対というほど見ます。
また、相手も見ています。
その肩書が会社に大きな存在であればあるほど、私たちの行動も変わってきます。
ある実験では肩書が高名なだけで…
「身長が高く見える」という研究もあります。
凄いですよね。
肩書が大きいだけで背丈まで大きく見えるって、それだけ「権威」の中でも肩書はとてつもないパワーがあるという事ですね。
騙されたり、萎縮したり、するのも仕方がないことなのかもしれません。
注意事項② 権威のシンボル「制服」に注意
二つ目は「制服」です。
これは、よく詐欺師などが使う手口ではないでしょうか。
わたしたちも案外、制服を着ている人を見ると「疑う」事をあまりしないのではないのでしょうか。
これもある実験でこういった事がありました。
制服を着けないで通行人に、「そこに立っているように」と指示した場合と…
制服を着けて指示した場合とでは…
ほとんどの通行人が「制服」着けて指示をした時は指示を聞いてくれたそうです。
この「制服」の力も凄いという事なんでしょうね。
また、ビジネスの場合でも効果があるようです。
それは「スーツ」です。
これも実験をしてみたようです。
どういった実験かというと…
信号無視して横断歩道を渡る際に
「どちらに人がついていくか」
と言う実験です。
まず初めに、仕立ての良い「スーツ」を着けている男性に横断報道を信号無視して渡る事をしてもらいました。
もう1人には「作業服」で同じように信号無視して横断歩道を渡ってもらいました。
結果は、「スーツ」を着けている人の後を追って渡る人が…
「作業服」の人に比べて3.5倍も多かったそうです。
ここでもわかるように、「服装」で人は案外信用してしまうという事です。
詐欺師がよい「スーツ」を着けて相手を騙すのは、
そういった「心理的」なことを知っているからなんでしょうね。
注意事項③ 権威のシンボル「装飾品」に注意
3つ目は「装飾品」です。
時計や宝石類、特に車などがあげられるでしょう。
特に女性などは、こう言った細かいところを見ている人は案外多いもんです。
持ち物で言えば、バックであったり、身に付けているネックレスや指輪など。
男性の場合は、車などを見ている方は多いかもしれませんね。
これにも実験があったようです。
実験内容は…
高級車に乗っている人に対して、特別な敬意が払われているのではないかと
…言う実験です。
結論から言うと…敬意は払われていたと言う事でした。
実験内容として…
信号が青になっても高級車は進行せずそのまま止まっている場合と、
普通の自動車も同じように進行せず止まっている場合に、
後続の車がクラクションをどれだけ鳴らすか
…と言う実験です。
結果としては…
後続の車の半数以上が高級車の場合だけクラクションを全く鳴らさなかったらしいです。
その点、普通自動車の場合は鳴らしたという事なんでしょうね。
なんかよくある事のような気がします。
日常でもありそうですよね。
なんか高級車だと気が引けていつも以上に気を使ってしまう…
のかもしれませんね。
権威に対する防衛策は…
これだけの「権威」を見せつけられると、
- つい言われるがままになったり
- 騙されたり
しそうですよね。
でもそういった「権威」に対する防衛策があります。
それは、この権威の影響力を十分に理解する事です。
先程の3つの
- 「肩書」
- 「服装」
- 「装飾品」
を事前にちゃんと理解しておく事という事です。
理解もせず何も考えない状態で、見ているがまま受け入れていると
「言いなりになったり、騙されたり」してしまいます。
しかし「権威」の定義は「専門家」となってもいます。
だから、権威者(専門家)のいう事を全く聞かないという事は賢い選択ではありません。
愚かな事でもあります。
大切なのはちゃんと「権威」の事を理解し、権威者の指示に従うべき時と、そうでない時をちゃんと区別できるようにしておくことが大事という事です。
また自問をする事も大事です。
どういう事かと言いますと…
権威者に遭遇してしまった場合には自分に問いかけてください。
- 「この権威者は本当に専門家なのだろうか?」
- 「この専門家は、誠実なのだろうか?」
という事です。
1番目の質問は権威のシンボルからいったん離れて、権威者の地位を示す証拠に向けることが出来る。(本当の権威者なのか確認をする)
2つ目の質問は、誠実性を見ることに目を向ける
(本当にこの人は誠実な人なのか見極める)
特に2番目の質問に間しては、自分を騙そうしている人には効果的です。
あなたを騙そうとしている人は、初めに自分自身に不利な情報をあなたに与えてきます。
それは自分を誠実に見せるためです。(信用を勝ち取るために自己開示などをやってきます)
そうやって自分の発信する情報があたかも信頼できるものだと、あなたに思い込ませようとしてきます。
だから2番目の自答自問…「誠実性を見ることに目を向ける」事が大事という事です。
ですので「権威」に振り回されず自分でちゃんと考え答えを出していきましょう。
まとめ
3つの対策は…
- 権威シンボルは3つを「肩書」「服装」「装飾品」を理解する事
- 「この権威者は本当に専門家なのだろうか?」と自答自問する事
- 「この専門家は、誠実なのだろうか?」と自答自問をする事
この3つをする事で「権威」に振り回されないようにしましょう。
もしそういった場面に直面したら、必ず①②の自分自身に問いかけましょう。
それをすることによって回避できるかもしれません。
もちろん「権威者は専門家」でもあるので、全部が全部で話を聞かないとなると賢い選択ではありません。
人生損をしてしまいます。
そうならないためにも、ちゃんと…
- 権威のシンボルを知り、
- 権威者を見極め、
- 対策を練っておく
ことが必要という事です。
以上が今回のお話です。
ちなみに余談ではありますが先程の「機長症候群」の話で、
もしあなたが副機長ならどう対応します。
もし自分が副機長の立場なら注意するのには、躊躇してしまいそうですよね。
機長はもちろん自分の上司ですから、上司が「大丈夫だ」と言っています。
そこで…
- 「機長それ間違ってますよ~」
- 「冗談じゃないっすよ~」
等と言いにくいもんです。
でも伝えなければ飛行機は落ちてしまいます。
どういえば相手の気分を害せずに言うか考えてしましますよね。
もしあなたならどう機長(上司)に言いますか?
ではまた…
最期に…
最期にわたしが愛用してる本を紹介して終わりたいと思います。
今回の記事の参考にもしている本ですがとても素晴らしい本です。
何回読んでも飽きない本です。
影響力の武器
実にためになる本です。
リンクを張っておきますので、良かったら読んでみてください。
最期まで読んでいただき有難うございます。
これからも良い情報を発信してまいりますので応援よろしくお願いいたします。
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