「機長症候群」とは?権威への過信が招く危険
みなさんは「機長症候群」という言葉を聞いたことがありますか?簡単に言うと、「専門家が言うことだから正しい」と思い込む心理のことです。飛行機事故の原因として、この心理が働いたケースが知られています。副機長が機長に疑問を呈していれば、防げたかもしれない事故もありました。
私たちは、社会的に権威があるとされる人の言葉をつい信じてしまいがちです。医師や弁護士、パイロットなどの専門家がその代表例です。しかし、時にはその権威が誤りを招くこともあります。
「権威」の影響力とは?
「権威」とは、社会的な地位や専門的な知識を持つ人が与える影響力のことです。私たちはその影響を受け、「信じるべきだ」と無意識に思い込んでしまうことがあります。しかし、この権威を悪用し、人を欺くケースも少なくありません。
そこで今回は、「権威のシンボル」とされる3つの要素を知り、だまされないための対策をご紹介します。
注意事項① 権威のシンボル「肩書」に注意
「肩書」は、名刺や紹介文で示される社会的地位を表します。たとえば、「〇〇専門家」「〇〇協会認定」などの肩書があると、それだけで信頼感が増します。
実験例: 肩書があるだけで、相手の身長が高く見えるという心理効果が確認されています。このように、「肩書」は心理的な影響を与える大きな要因です。肩書だけで判断せず、その人の実績や専門性を確認する習慣を持ちましょう。
注意事項② 権威のシンボル「服装」に注意
「服装」は、特に制服やスーツが権威を象徴する要素です。たとえば、警官や医師の制服を見ると、それだけで信頼感が生まれることがあります。
実験例: 信号無視をする人の後に続くかを調べた実験では、スーツ姿の人に続く割合が作業服の人の3.5倍だったという結果が出ています。詐欺師が良いスーツを着用するのも、この心理を利用しているからです。
注意事項③ 権威のシンボル「装飾品」に注意
「装飾品」には、高級車やブランド品、時計などが含まれます。これらを身につけた人を見ると、無意識に「成功者」や「信頼できる人」と認識してしまうことがあります。
実験例: 高級車と普通車が信号で停車している場合、高級車に対してクラクションを鳴らさない人が多かったという研究結果があります。物の価値が人の印象に影響する典型例です。
権威にだまされないための3つの対策
- 権威のシンボルを理解する
肩書、服装、装飾品といったシンボルを冷静に見極めましょう。 - 権威者の実績を確認する
その人が本当に専門家かどうか、実績や資格をチェックしてください。 - 自問自答を忘れない
「この権威者は誠実か?」「本当に信頼できる専門家か?」と自分に問いかける習慣を持ちましょう。
まとめ
権威は私たちに信頼を与える一方で、誤った判断を招くリスクもあります。
正しい知識と冷静な目で権威者を見極めることが大切です。もし債務整理や法的手続きについて悩んでいるなら、会社設立専門行政書士である私たちにご相談ください。